「さくら、今日午後3時半にセンセーの診察を入れておいたから少し早く帰ってきて」
「は?何言ってんのロック。診察はまだ先じゃないの?」
「ロック検出。さくらのやばい兆候検出。ロック検出」
「何だかわかんないけどやばいのね。じゃ、早く帰ってくるから」
ロックがやばいって言うからには、何かやばいことがあるんだろう。
放課後、ロックに言われた通り早めに帰宅して部屋に入ると、既にロックがフォログラム通話の準備を始めていた。
「さくら遅い。あと5分で診察開始」
「ちゃんと時間に間に合うように戻ってきたじゃない」
そうこう言っているうちに、ロックがフォログラム通話を始めた。
「さくらさん、こんにちは」
「先生こんにちは」
「急に診察の予定を入れてしまってすまなかったね。ちょっと気になるデータが挙がってきたものだから」
「気になるデータですか?」
「そうなんだ。毎日そのロボットからさくらさんの色々なデータが送られてくるのだけど、ここ1週間の血糖値の動きでちょっと気になることがあってね。まぁ、用心するに越したことはないから、薬を処方しておくよ。あとでかかりつけの先生の所に行って受けとってね。1日3回、1週間も飲んだら安定するだろう。島の先生にもお知らせしておくから」
「ありがとうございます」
その後受診した島の先生の話では、ロックから送られている血糖値のデータがシグナル検出という技術で処理された結果、今後48時間後から72時間後の間に85%の確率で急性の低血糖症状を引き起こす可能性があるという警告が表示されたため、治験責任医師の先生の診察が設定されたということだった。私のここ1週間の血糖値の動きから、そういう症状の発生が予想されたってことみたい。
「さくらがぶっ倒れなくて良かった」
「今回ばかりはロックのお陰だね」
「ばかりは、っていうのが気になるけど、今回もロック凄い!」
「やれやれ」